2010年7月27日火曜日

終了しました





「旅の栞 vol.2」、きのうで終了しました。

この暑いなか、足をお運びくださったみなさま。どうもありがとうございました! ノートを見てみるとお会いできなかったかたも多くて、うーん残念です。……また!


追伸 ヒダリヨッタロウ先生 メッセージ アリガトウゴザイマス (ヤマゲン)

2010年7月24日土曜日

紙縒と栞





THE TOKYO ART BOOK FAIR 2010も来週に迫ってきました。

新作『Scribble』もまもなくできあがります。

製本家が白魚のような指で、本を綴じるためのコヨリをヨリヨリしています。わたしも試しに一本縒ってみましたが、これは使えない、とあえなく一笑に付されました。ボコボコしていない、なめらかなコヨリを作るには、やはりプロの技術がいるみたい。ぜひそのあたりも注目していただけたらと。

写真は刷り上がった頁を組んでいくために一面に広げたようすです。今回は今まででいちばんページ数が多いのです。

ブックフェア、ananas pressの紹介ページはこちら。写真は『水の空』から。


「旅の栞 vol.2」は、来週の月曜日まで開催中です。日曜日は6時まで、最終日は9時までになります。

ひきつづき、どうぞよろしくお願いします。


追伸 ビールの空き缶をすすぐ毎日であります



2010年7月22日木曜日

古い書物を読むということは





「古い書物を読むということは、それが書かれた日から現在までに経過したすべての時間を読むようなものである。」(ホルヘ・ルイス・ボルヘス「書物」)


「旅の栞」展のために作った栞「Traces 痕跡」は、古書に残されていた、だれかのサインや書き込みを印刷して、栞にしたものです。本が、人から人にわたっていって読みつがれていく不思議、その本のみが知るひそやかな物語に、すこしでもふれられたなら、と思いながら、作っていました。

それから、ある時期にとても親しくつきあったのに、今はもう手もとにはない本たちの行方にも、思いをはせながら。かつて本棚の一角を橙色に染めていた、新潮文庫の三島由紀夫、あれらは今、いったい何処に? 暗くつらい時期に溺れるようにしてのめりこんだ反動からか、あるいは、卒業論文で苦しめられた(自分で選んだくせに)恨みからなのか、あるとき、もう三島由紀夫なんか読まない、と強い気持ちで、すべての三島本を古書店に売りはらってしまいました。でも、最近、本屋さんで金ピカのカバーがかかった『金閣寺』を見るにつけ、あの、白地に大きな題字と著者名のみの、見る者に緊張を強いるほどに潔く美しいカバーが、とても慕わしく思えてきます。あのオレンジの一群が、それぞれに、どこかの家のだれかの本棚で、しあわせに生きつづけていますように。

ボルヘスの引用は『ボルヘス、オラル』(木村榮一訳、書肆風の薔薇/水声社)より。一年以上まえから、すこしづつ、ゆっくりと読んでいる、今福龍太さんの『身体としての書物』(東京外国語大学出版会)で知りました。


今年5月の活版凸凹フェスタで「ヒロイヨミ」を買ってくださった大塩あゆ美さんが、Walker's Cafe(Cultural Typhoon 2010)のフード・コーディネートをされていたことから、管啓次郎さんに「ヒロイヨミ」のことを知ってもらえました。こんなふうに紹介してもらえて、ちょっとなんだかことばも出ません。管さん、大塩さん、どうもありがとうございます。と、こんど会えたら伝えたいです。



追伸 島の冊子はあのひとに見てもらいたかったけど、気おくれして見せられなかった。おろかなことでした

2010年7月13日火曜日

明日からです





「旅の栞 vol.2」、明日からはじまります。

フサフサなのから艶っぽいのから、アッとおどろくすてきな栞に出会えます、きっと。

古本部門もどうぞおたのしみに!


つぎはananas pressの『Scribble』づくりで、まだしばらく走りつづけます。「なんとかなるさ あせってもしょうがない」の歌(自作)を歌いながら、製本家にぺこぺこしながら、入稿準備にはげんでいます。



追伸 8月になったら、まわりの顰蹙を買うぐらい遊びほうけてやるー

2010年7月7日水曜日

7月7日、雨




ananas pressの新作、もっか制作中です。ドローイング集とでもいいましょうか。タイトルは『Scribble』です。

7月30日から3日間にわたって開催されるTHE TOKYO ART BOOK FAIR 2010で販売の予定です。ブックフェアにはanna gleesonさんも香港から出展予定です。


☆ananas pressのウェブサイトも、完成間近です。グラフィック/ウェブデザイナーの石曽根昭仁さんにお願いしています。なんだか素敵なのができそうです。本づくりもますますがんばらないとです。


☆旅の栞 vol.2展も、来週14日からはじまります。おかしな栞を作っています。夏の印刷は、ちょっとしたスポーツのようで、終わったあとのビールがおいしいです。などと、のんきなことをいってる場合でなく、作業はギリギリまでかかりそうです。小心者なので、きょうもドキドキしてよく眠れそうにありません。あっ、ワールドカップが観られていいか。


☆栞展、会場のカフェCat's Cradleの目の前には、ガ、ガウディ?!なマンションもありますので、お越しの際はどうぞお見のがしなく……。ドラード早稲田っていうそうです。


☆『久生十蘭ジュラネスク 珠玉傑作集』(河出文庫・6月刊)の表紙に、山羊の木の「漂流の記憶」を使わせていただきました。活版のつながりが、活版以外のところにも、ひそやかに及んでいきつつあります。まるで地下組織が暗躍するように……。とはいいながら、いまやそんなに日陰者でもないんでしょうか、活版を愛する人って。わたしは日陰のほうがいいなあー、落ちつくし。


☆「本の島」ABC本店の担当・t島さんの記事がアップされました。ぜひご一読ください。店頭には冊子『本の島へ』もありますので、ぜひ手にとってお読みいただけたら。読むときっと、「本の島」の棚の本、ゴッソリ買いこみたくなるので、気をつけたほうがよいです。や、気をつけないほうがよいです。やっぱり本は買わないと!(読めなくても)



追伸 七夕らしく、お星さまキラキラで