2009年12月25日金曜日

みんなの古本





『みんなの古本500冊 もっと』(恵文社一乗寺店制作)に、書かせていただきました。

参加者がそれぞれテーマを決めて古本を4冊選び、コメントするというもので、わたしのテーマは「用美社」です。自分のはさておき、約100名のみなさんの古本体験を読んでいると、むしょうに古本屋さんに行きたくなりました。それから、名画座と喫茶店にも行きたい。知らない街も、歩いてみたい。どこか遠くへも行きたいけれど、でも、まずは年賀状書きと大掃除と、あとほかにももろもろを年内にやっておかねばなりません……。


そんなこんなでせわしないこのごろですが、先日、70代後半にしてはじめてメールというものを(携帯で)始めた連れ合いのお母さんの言葉に、ちょっと和みました。「メールアドレスを手紙に書いて送ってほしいんやけど」って。


それでは、よいクリスマスをお過ごしください。



追伸 先頃かかってしまったあらゆる曲にハモりたい病、今日のテーマ曲は「X'MAS DAY IN THE NEXT LIFE」(Yukihiro Takahashi)

2009年12月19日土曜日

New Year Greetings展のお知らせ


ここ数年で、活版やデザインなどに関わる知人が増えたこともあって、紙や印刷、レイアウト、切手など、細かいところにまで心を配ったとても素敵な年賀状をいただくことが多くなりました。ものを作る楽しみとよろこびに満ち満ちていて、新しい年を生きるエネルギーを与えてくれる、年に一度のうれしいお便り。そんな年賀状を展示する、New Year Greetings展を開催します。


New Year Greetings展

1月8日(金)〜1月17日(日) 12日(火)休み

12時〜19時/最終日は18時まで

会場=ギャラリーみずのそら 

〒167-0042  東京都杉並区西荻北5-25-2

http://www.mizunosora.com/

企画=ananas press(山元伸子+都筑晶絵)

会場構成=山下桂樹


参加者=赤井都/atsumi/ananas press/Anna Gleeson/阿部健/あべちほ/阿部真弓/石曽根昭仁/石松あや(しまりすデザインセンター)/稲垣早苗/イマジョウデザイン/入澤花絵/ヴェロニカ・シェパス/宇佐美智子/SKKY/大浦美和/おーじ/大菅洋介/大沼ショージ/岡本紀子/尾田美樹/尾柳佳枝/海岸印刷/鍵岡龍介/かなる(やまもとかなえ+ひぐちかおる)/蒲田美佐子/川口伊代/川島雄太郎/神田亜美/北村範史/ぐーてんたぐや/窪園英子/坂田季代子/佐藤礼子(リュース オ ボウ)/三戸美奈子/下尾和彦/しゅんしゅん/白谷泉/STORE/髙松加寿子/武井実子/タダジュン/田中智子/谷出英次/都筑晶絵/ツヴィリンゲ/ツバメ活版堂/栃木香織/drop around/中里 恵(meeeg)/中澤季絵/中藤毅彦/西本良太・葉田いづみ/二宮郁子/橋本望/ひらまむつこ(リトルコ)/福室みずほ/宝珠光寿/正成美雪/益永梢子/松永かの/松本亜季/丸山佐知子(Blackchrom)/丸山早苗/ミスター・ユニバース/溝川なつ美/みやしたゆみ/megropress/百田智行/森岡書店/森下朝菜/森千章/森雅代/矢島美途/山下桂樹/山元伸子/yoshico takeuchi/吉田昌平/米谷明香/リン版画工房/龍骨堂/和田祐子/and more........


期間中の1月9日(土)と10日(日)には、都筑晶絵による製本ワークショップもあります。ただいま参加者募集中です。くわしい内容はこちらをどうぞ。

それから、恵文社一乗寺店では、都筑晶絵展も開催中です。お近くの方、年末に関西方面に帰省する方、どうぞよろしくお願いいたします!


それでは、いよいよ本格的な寒さがやってきた感じの今日このごろですが、どうぞあたたかくしてお過ごしください。



追伸  最近、谷崎の『細雪』を読みはじめました。『恋愛太平記』と『高慢と偏見』好きにとっては、たまらなくおもしろい。





2009年12月2日水曜日

itsumo aru





「水の手紙/空の余白」展、終了しました。

みなさま、どうもありがとうございました!

いずれまた、水のほとりでお会いできるときを、楽しみにしております。


さて、先日、イラストレーターのみやしたゆみさんのポスターを作りました。わたくしGOKKOの魔術師(といわれた)、みずから刷らせていただきました。

みやしたさんのイラスト展「いつもあるもの。」itonowaにて、今月24日まで開催中です。itonowa、クロックムッシュ(ジャム入り!)がおいしいですよ。ぜひ。

2009年11月20日金曜日

したたる水/切りとられた空





「水の手紙/空の余白」展、始まってから2週間がすぎました。たくさんの方にいらしていただいているようで、どうもありがとうございます。展示は今月29日(日)までです。引きつづき、どうぞよろしくお願いいたします。

展示やカフェの様子、海岸印刷さんのサイトで見られます。

今回の展示に参加した5組で作った作品集もあります。ケース製作は都筑晶絵さん。透明なゴムがしたたる水のようで、とても素敵です。わたしは文字レイアウト・活版印刷(指示と補助?)など担当しました。

わたしが作った水色のかたちは、窓からたまたま見えた空の形です。広く大きな空も、空らしくていいものですが、建物や電線やアンテナで切り取られた空の輝きに、はっとさせられることがあります。


風邪がはやっているみたいです。数日前に、猛烈な喉の痛みで目が覚めて、きのうは一日寝込みましたが、なんとか自力で治りました。薬がちょっと苦手です。発熱も、自分の体にとって意味のあることだと思っているので……

とはいいながら、来年はもうすこし強い体でもって、どこまでもひとりで出かけていきたいなあ……と、ふとんの中で『ユルスナールの靴』(須賀敦子著/河出書房新社刊)を読みながら、考えていました。


さて、香港に引っ越したアナちゃんと、新しいブログを始めました。

返事、書かねば……

2009年11月8日日曜日

はじまりました





「水の手紙/空の余白」展が始まりました。


搬入のドタバタと初日の賑わいからひと息ついて、今日はようやく、三週間くらい前から読みかけの小説を手にすることができました。


みなさんの作品が並んだギャラリー内にいると、とても気持ちのよい音楽が聞こえてくるようです。それぞれの自由な音色が、偶然に、調和して響きあっていて、いつまでも聴いていたくなります。低く長く聞こえる音は、「活版」と「ことば」でしょうか。活版印刷が、主役になるわけでも単なる印刷手段になるわけでもない、用いられ方のさりげなさ加減に、活版への愛も感じました。

ぜひ、足をお運びください。


アナナプレスの新作も、楽しんでいただけたらうれしいです。

自分だけの特別な「水」と「空」に、出会えますように。


カフェコーナーでは、参加者全員が本棚の一部を公開していますので、そちらも合わせてご覧いただければと思います。わたしは、活版で印刷された美しい本や、一昨年にオクスフォードのファインプレス・ブックフェアで購入してきた本などを置いています。


それでは、また。

「みずのそら」でお会いできたら、と……。

2009年10月21日水曜日

水の手紙/空の余白





活版印刷を通じて知りあった57人による展示のお知らせです。


「水の手紙/空の余白」 

  赤井都 

  アナナプレス(山元伸子+都筑晶絵 

  阿部真弓 

  尾田美樹 

  山羊の木・海岸印刷(橋目侑季+石川美南) 


2009117日(土)〜1129日(日) 

12001900(最終日〜1800 

月・火休 23日(祝)は営業 


GALLERY みずのそら 

東京都杉並区西荻北5-25-2 


アナナプレス(ananas press)の新しい本『水の空』、ただいま鋭意製作中です……

ですが、忙中閑あり、ということで昨日は目黒のギャラリーへ行ってきました。帰り道、コーラルピンクとブルーグレーが混ざりあった、夢のように美しい雲に心を奪われて、見上げ見上げ歩いていたら、とんでもなく道に迷ってしまいました。

……こんなふうに、人を惑わすぐらいに美しい本が作れたらなあ!


それではまた。

2009年10月9日金曜日

風のたよりに





今年のスケジュール帳を見返してみると、五月ごろからずうーっと書き込みで黒々していて、もちろん仕事ばかりしていたわけではないのですが、けっこう張りつめて過ごしてきたなあ、と思います。チャキチャキと物事をこなせないゆっくりな人間にとっては、ちょっとつらい時もありましたが、ようやく、風が運んでくる金木犀の匂いとカネタタキのかすかな声に、秋のしあわせをしみじみと感じられるようになりました。


恵文社一乗寺店でのミニ展示も終わりまして、いまはウェブサイトで紹介していただいてますので、よろしければ見てみてください。都筑さんのヒロイヨミ・ノートも見られますよ。

「ヒロイヨミ」最新の風の号、百年iTohenにも出荷しました。


来月七日からは、みずのそらで活版凸凹のみなさんとグループ展もやります。タイトルは、「水の手紙/空の余白」です。まもなくDMができあがりますので、できましたらまた紹介いたします。


活版といえば、こちらのご案内をさきほどいただきました。港さん、ありがとうございます。

http://www.typologic.net/


それでは…、また。リンクが多くなりました。

2009年9月8日火曜日

ありがとうございました





「Science Nonfiction」展、先週末に終了しました。

今回はananas pressはじめての個展ということで、グループ展とは全然ちがうたぐいのプレッシャーを感じて、途中でへばったりしてパートナーと森岡氏に心配をかけたりもしましたが、展示をさせていただいて、本当によかったなと実感しています。作ったものを通して人と出会えて、またそこから新しいことが始まって、何かとつながっていく。いつまでもそのことを、ありがたく、おもしろく感じていられたらいいなあ、と思います。

どうもありがとうございました。


さて、次は今月の16日から京都の恵文社一乗寺店でヒロイヨミ社のミニ展示があります。お近くにお住まいの方、ご旅行の予定のある方、ぜひ見ていただけたらと。くわしくはこちらをご覧ください。


というわけで、まだまだ息つくひまもなく、みたい映画が通りすぎ読みたい本がたまっていく九月です……。


それではまた。

2009年8月31日月曜日

場所について





森岡書店の場所ですが、DMの地図がわかりにくいみたいです。申し訳ありません。


茅場町駅3番出口を出てそのまま直進し、二本目の道を右に曲がるとすぐです。駅からは徒歩二分くらい、一階がWall Streetというバーです。川に面した、古いビルの三階です。エレベーターはありません。


展示には、某S塾の先輩後輩にもちらほら来ていただいてますが、先日は、わざわざ足をお運びいただいた御大を、わたしの作ったわかりにくい地図のせいで、さんざん迷わせて疲れさせてしまったようで、どうおわびしたらよいのか……。たいへん反省しております。

2009年8月25日火曜日

特別な一日







日が暮れて、すずしい風がさあっと吹いて、リューリューリューリューとツヅレサセコオロギが鳴きはじめました。すっかり秋の気配がただよいはじめた今日このごろですが、いかがお過ごしでしょう。


ananas pressによるScience Nonfiction展、森岡書店にて開催中です。9月5日まで、日曜はお休みです。


きのうの初日は、4時ごろまではお客さんがほとんどいなくて(高校野球の影響か)、おまけに雨までザーザー降り出すので、不安な気持ちを吹き飛ばそうと会場でヨガをしたり歌を歌ったりしていたのですが、だんだんお客さんも増えて、アナちゃんから香港のおみやげと山口さんからおいしい最中とじゅりちゃんからかわいらしいお花をもらって、帰るころにはすっかり元気なアナナ・コンビでした。新しい本も、友だちにあげたいから、と、2冊も買ってくださった方もいて、がんばってよかったなあと、こころから思いました。なんだか、しあわせな一日でした。


きょうはお休みをもらって、次のプロジェクトのために身辺整理です。来月半ばまではいくつもやることがあってたいへん、いやたのしいです。ほんとに。


それでは、また。

森岡書店でお会いできれば、と思います。

2009年8月18日火曜日

夏休みの旅





ようやく『Science Nonfiction』の印刷が終わりました。このところ、今日は何ページ印刷できるか?!という問題で頭がいっぱい、いわばギリギリの毎日だったので、いざ印刷を終えた今、ぽっかりと穴が空いたような……いや、他にもやることがたくさんあるんでした。


そんなわけでお盆休みは、一泊二日の里帰りのみでした。祖母の卒寿を親戚一同で飲んで踊って祝ったあとに、小学校の同窓会に参加してきました。

卒業してから、すでに25年がたっています。記憶の中の小学生の子どもによく似た大人が、だしぬけに目の前にあらわれた不思議。よく知ってるのになにも知らない、ものすごく慕わしいのにどことなく気まずい、妙な感じがなんだかおもしろくってぼんやり受け答えしていたら、あいかわらずだねえなんていわれてしまいました。でも、会そのものは大いに盛り上がり、男子などは勢いあまって先生を胴上げしたりしていました。

タイムカプセルとして埋められていた、「25年後の自分」というテーマで書いた作文のコピーももらいました。字がヘタで内容もしょうもないものでしたが、書いたときの気持ちがうっすらとよみがえってきました。25年後なんてほんとうに来るとは思ってなかった、と思います。


短い夏休みでしたが、とても遠いところを旅してきたような。

さてさて、気持ちを切り替えて、作業に戻ります。

2009年8月3日月曜日

印刷部屋から





ひたすら制作の毎日です。

ふだんは寝る部屋が、印刷部屋に化けています。修羅場、というほどではありませんけども。今週が山場でしょうか。はやく製本家にバトンを渡してしまいたい……。こんどは落とさずに……。


そんな中、ある大切な友人が、遠いところへ出かけていきました。

会えなくなったことは、とてもつらくて悲しいけれど、友人が作った美しい本たちを開けば、いつでも彼に会えるわけだし、悩んだときには、きっと力になってくれると思います。

今ごろは、あの眼をきらきら輝かせて、はればれのびのび、南の島の海や風や緑を、存分に楽しんでいるはず。いつになるかはわからないけれど、わたしも、きっといつかはそちらにいきます。そのときには、胸を張って会えるように、きょうも、がんばろう、と思います。

2009年7月26日日曜日

Science Nonfiction




8月24日から9月5日まで、茅場町・森岡書店にてananas pressの新しい本『Science Nonfiction』を展示販売します。ニュートン、ダーウィン、エジソン、アインシュタインら4人の偉大な科学者たちのスケッチと言葉を集めた本です。

お時間ありましたら、ぜひ見にいらしてください。


こないだ、気がついたら夜中に「ビアガーデンに行きたい!」と叫んでいました。夏本番なのに、今年はまだ行ってないのです。しかし『Science Nonfiction』の制作がこれから山場を迎えるところなので、まだ当分は行けそうにありません。さらに、本が間に合うかどうか、ちょっとドキドキしてきました。そんなことでドキドキしないで、夏らしく、なにかもっとこう素敵なことでドキドキしたいなあ、と思いながら、晩酌のビールでがまん、の毎日が続きそうです。

2009年7月16日木曜日

ZINE'S MATE





ZINE'S MATEでは、

どうもありがとうございました!


刺激的な本や人にたくさん会って、

暑くて大混雑で、なんかこうワッショイ的な……

お祭りの屋台をやってるみたいな感じで、

あっというまの3日間でした。

ほんとうに楽しかったです。


ZINEとはなになのか、

ananas pressが作るものがそこに含まれるのかどうか、

そのあたりはよくわかりませんが、

参加者のみなさんの、本作りにかける圧倒的なエネルギーに感電しました!


まちがってもどう思われても、とにかく形にして、見てもらうこと。

利益とか完成度より、まずは自分がやってみたいことをやってみよう。

そんなメッセージを(勝手に)受けとって、

次の展示に向けて、がんばっていきます。


それではまた近々……

毎日焦げそうに暑いですが、

楽しい夏をお過ごしください。